私の家庭での父とはどういった人物なのか。
どんな状況下の家庭で育ったのか。
家庭で起きていたある大きな問題を取り上げて、前回からもう少し踏み込んで書いていきたいと思います。
自分よりも立場が弱いと判断した人間のミスや至らない部分を見つけては怒鳴り、嫌味を言い、憂さ晴らしをしていたのです。
「家が片付いていない問題」は正当な怒りとしてイライラをぶつけやすい格好の的でした。
私の母方の祖母は物を取っておきたがる性格で片付けられません。
台所や衣装部屋、物置小屋などありとあらゆる部屋が使っていない不必要な物に囲まれていました。
足の踏み場が無いほどの汚さではありませんでしたが、古い家具や雑貨、大量の衣類、終いには野菜の皮やへたを取っておくように私達にも強要させられるくらいの勿体無い病です。
使っていない物なので捨てて良いか尋ねると、「これは全部使っているものだ。」と言い張って話になりません。
周囲と折り合えない祖母も悪いのですが、父の癇に触ってしまい、母が板挟みになる形で互いに衝突し合う日々を私は幼い頃から嫌でも見せ付けられてきました。
父が何らかの理由で不機嫌な時に汚ない部屋や要らない物が目につくと火山が噴火したように急に母を怒鳴り、物を破壊し、廊下にばら撒き、これらのゴミをどう処分するつもりなのかとひたすらに一方的な尋問が始まるのです。
母は自分の意見を主張したり、やめて欲しいと言うことはなく、ただ黙って父の怒りが過ぎ去るのを待っていました。
そんな恫喝をして追い詰め、母が祖母に片付けてもいいか聞いたところで片付けが進んでいくわけがありません。
父は無理難題であること、相手の弱みであることを理解している上で母を、パートにも行っていない専業主婦の身分でろくに片付けも出来ない。
この家族は駄目な奴らだと罵倒し母を混乱に陥れていました。
だから、例え本当に家が綺麗になってもどうせ父は他の粗探しをして怒鳴ることをやめない。
いや、やめられないでしょう。
これが父のストレスの吐き方として身に染み込んでしまっているのですから。